液化石油ガス設備士講習について
こちらの記事にもあるように、高圧ガス関連の資格は、所定の要件を満たした場合、一部または全部の試験科目を免除することが可能です。本記事では、液化石油ガス設備士の試験免除について取り上げます。液化石油ガス設備士は講習の受講により、液化石油ガス設備士免状を取得することが可能です。こちらでその講習の詳細について、説明していきましょう。
■受講対象者・種類・根拠法
液化石油ガス設備士の免状は、他の高圧ガス関連の試験と異なり、講習のみで取得することが可能です。
受講対象者は、「液化石油ガス設備士免状を講習により取得したい方(LPガスの家庭用・業務用消費者に係るLPガス設備の配管工事等の作業を行いたい方)」とあり、講習受講による試験免除と免状取得に際して、特に制限を設けているわけではありません。これらの制度は「液化石油ガス法 第38条の4 第2項 第2号」によって認められているものです。
ただし、制限を設けているわけではないものの、受講時点での受講対象者の状況(業務経験や資格の保有状況)により、受講すべき講習が異なりますので、注意しましょう。
講習の種類は以下のようなものです。
・第一講習 未経験者又は無資格者が対象※1
・第二講習 LPガス設備工事の経験1年以上の方が対象※2
・第三講習 建築配管技能士等の関連資格保有者等が対象※3
※1 第一講習は経済産業大臣が指定する養成施設において実施
※2 第二講習は経験証明が必要
※3 第三講習は資格証明が必要
■講習内容・検定試験・受講受検料
講習内容は、まず「法令」科目として、「法令・LPガスの基礎・配管理論・施工方法・検査の方法」を受講することになります。講習時間は19時間となります。
また、「実習」もあり、こちらの講習時間は2時間となります。建築廃刊技能士などの関連資格保有者が対象となる第三講習の場合は、実習はありません。
講習の修了に際しては、検定試験が行われます。こちらの検定試験を合格した場合のみ、各都道府県知事に免状の申請を行うことが可能です。検定試験は以下、筆記試験と技能試験があり、技能試験は筆記試験に合格した方のみ受検が可能です。
・筆記試験 「法令」「配管理論」など
・技能試験 「配管工事の実技」
受講受験料は第二講習、第三講習とも同一料金で、筆記試験は15,800円、技能試験は19,700円です。(令和3年10月1日実績)
■開催地・申込先
全国各都道府県(47か所)で開催されます。第二講習と第三講習は同時開催で、スケジュールは年4回予定されていますが、都道府県によってはそれより少ない回数の開催であったり、北海道のように広いエリアでは札幌、函館、旭川、帯広など複数地域で行われたりすることがあるので、都道府県ごとに詳細のスケジュールを確認するようにしましょう。
年4回のスケジュールは令和4年の上期の場合、
①4/18 ~ 5/19 (検定日5/20)
②6/27 ~ 7/28 (検定日7/29)
③9/12 ~ 10/13 (検定日10/14)
④1/10 ~ 1/26 (検定日1/27)
※講習期間は各3日
というところまで公表されており、各都道府県の具体的スケジュールは①~③まで、上記日程の中でどの日程で行うのか、細かく公表されております。
例えば、東京では、①5/11-13、②はなし、③9/28-30に実施されます。この例のように、必ずしも、各都道府県、全ての日程で行われるわけではないことに注意しましょう。本記事執筆時点(令和4年3月27日時点)では、①~③の日程中すべての日程で講習実施することを公表しているのは、青森県、千葉県、愛知県、三重県のみで、他都道府県は1日程もしくは2日程のみです。
講習の問い合わせ先は、各都道府県、以下になりますので、受講に関する正確な情報については、問合せをして確認するのも良いでしょう。
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北海道液化石油ガス教育事務所 011-812-6411
青森県液化石油ガス教育事務所 017-775-2731
岩手県液化石油ガス教育事務所 019-623-6471
宮城県液化石油ガス教育事務所 022-262-0321
秋田県液化石油ガス教育事務所 018-862-4918
山形県液化石油ガス教育事務所 023-623-8364
福島県液化石油ガス教育事務所 024-593-2161
茨城県液化石油ガス教育事務所 029-225-3261
栃木県液化石油ガス教育事務所 028-689-5200
群馬県液化石油ガス教育事務所 027-255-6121
埼玉県液化石油ガス教育事務所 048-823-2020
千葉県液化石油ガス教育事務所 043-246-1725
東京都液化石油ガス教育事務所 03-5362-3881
神奈川県液化石油ガス教育事務所 045-201-1400
新潟県液化石油ガス教育事務所 025-267-3171
富山県液化石油ガス教育事務所 076-441-6993
石川県液化石油ガス教育事務所 076-254-0634
福井県液化石油ガス教育事務所 0776-34-3930
山梨県液化石油ガス教育事務所 055-228-4171
長野県液化石油ガス教育事務所 026-229-8734
岐阜県液化石油ガス教育事務所 058-274-7131
静岡県液化石油ガス教育事務所 054-255-2451
愛知県液化石油ガス教育事務所 052-261-2896
三重県液化石油ガス教育事務所 059-227-6238
滋賀県液化石油ガス教育事務所 077-523-2892
京都府液化石油ガス教育事務所 075-314-6517
大阪府液化石油ガス教育事務所 06-6264-7888
兵庫県液化石油ガス教育事務所 078-361-8064
奈良県液化石油ガス教育事務所 0742-33-7192
和歌山県液化石油ガス教育事務所 073-475-4740
鳥取県液化石油ガス教育事務所 0857-22-3319
島根県液化石油ガス教育事務所 0852-21-9716
岡山県液化石油ガス教育事務所 086-225-1636
広島県液化石油ガス教育事務所 082-275-1804
山口県液化石油ガス教育事務所 083-925-6361
徳島県液化石油ガス教育事務所 088-665-7705
香川県液化石油ガス教育事務所 087-821-4401
愛媛県液化石油ガス教育事務所 089-947-4744
高知県液化石油ガス教育事務所 088-805-1622
福岡県液化石油ガス教育事務所 092-476-3838
佐賀県液化石油ガス教育事務所 0952-20-0331
長崎県液化石油ガス教育事務所 095-824-3770
熊本県液化石油ガス教育事務所 096-381-3131
大分県液化石油ガス教育事務所 097-558-5483
宮崎県液化石油ガス教育事務所 0985-52-1122
鹿児島県液化石油ガス教育事務所 099-250-2535
沖縄県高圧ガス教育検査事務所 098-858-9562
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■まとめ
以上、液化石油ガス設備士講習について述べてきました。講習受講による免状取得を考えている方は、こちらを参照頂き、ご自身のスケジュールでどこならば受講可能なのか、確認しておくようにしましょう。