LPガス販売に関連する資格とは
こちらの記事では、LPガスに関連する資格の全体整理を行いました。その中に、LPガス販売関連の資格についても言及しましたが、本記事では、そのLPガスの販売関連の資格について、説明していきます。LPガス販売関連の資格として、次の3つが設けられています。
・第二種販売主任者
・業務主任者
・業務主任者の代理者
ここでは、それぞれの資格の取得要件や取得のメリット、試験や講習の概要についてご紹介します。
■第二種販売主任者
この資格は、一般家庭や商業施設などで使用するLPガス販売所の業務主任者や、業務主任者の代理者となるために必要な資格です。第二種販売主任者の取得後は、工業用LPガス販売主任者の道も拓けます。第二種販売主任者は資格取得を希望する方であれば、学歴や年齢に関係なく受験することが可能です。
第二種販売主任者を取得することで得られるメリット
第二種販売主任者の資格取得後は、次の主任者に選ばれる、ということが一番のメリットです。
・一般家庭用LPガス販売所業務主任者(液化石油ガス法)
・一般家庭用LPガス販売所業務主任者の代理者(液化石油ガス法)
・工業用LPガス販売主任者(高圧ガス保安法)
これにより、資格手当や主任者手当などの形で給与に反映される可能性もあります。
第二種販売主任者の試験内容
第二種販売主任者は、年に1回開催される国家試験の合格によって取得できる資格です。
種別 | 試験時間など | 試験内容 |
法令 | 60分
五肢択一式(20問) |
高圧ガス保安法および液化石油ガス法に係る法令 |
保安管理技術 | 90分
五肢択一式(20問) |
液化石油ガスの販売に必要な通常の保安管理の技術 |
科目ごとの正解率60%以上が合格の基準となります。
受験料は書面申請6,200円(非課税)、電子申請5,700円(非課税)です。
第二種販売主任者は講習の受講でも取得可能
第二種販売主任者は年に1回、地域によっては年に2回開催される講習を受けることで資格が取得できます。講習の受験受講料は書面申請17,200円(非課税)、電子申請16,700円(非課税)です。
■業務主任者
業務主任者とは、以下の条件を満たす方が取得できる資格です。
・第二種販売主任者の資格所有者
・LPガス販売の実務経験6ヶ月以上の方
基本的にはLPガスの販売事業所にて業務主任者として勤しむ方が対象となります。
年に4回開催の業務主任者講習(1日)を受けることで資格取得が可能です。
業務主任者の資格取得後に得られるメリット
業務主任者講習は、第二種販売主任者に義務付けられた講習制度です。
企業ごとの給与体系にもよりますが、役職手当などの支給が想定されます。
業務主任者の講習内容
業務主任者講習 | 内容 |
講義(7時間) | ・法令
・高圧法令 ・LP法令 ・LPガスの販売に必要な高度の保安管理技術 |
修了調査 | ・受講内容の成果確認 |
業務主任者講習の受講料は5,700円(非課税)です。
■業務主任者の代理者
業務主任者の代理者とは、年に2回開催される業務主任者の代理者講習を受けることで取得できる資格です。業務主任者の代理者講習を受けるための条件は次のとおり。
・18歳以上
・第二種販売主任者の資格所持者 ※または業務主任者代理者講習の受講修了者
・LPガス販売6ヶ月以上の実務経験者
業務主任者の代理者に選ばれるためには、第二種販売主任者の資格取得がカギとなることがわかります。
業務主任者の代理者の資格取得後のメリット
業務主任者の代理者の資格を取得することで、資格手当や役職手当などによる給与のアップが見込めます。
業務主任者の代理者の講習内容
業務主任者の代理者の講習は3日間に渡って実施されます。
業務主任者講習 | 内容 |
講義 | ・法令(7時間)
・保安管理技術(14時間) |
検定試験 | ・法令
・保安管理技術 |
講義受講後の検定試験の合格をもって資格の取得となります。
業務主任者の代理者の受験受講料は17,200円(税込)です。
■まとめ
ここまで、LP販売関係の資格として、以下の3つの資格を紹介してきました。
・第二種販売主任者
・業務主任者
・業務主任者の代理者
業務主任者講習や業務主任者の代理者講習を受けるためには、第二種販売主任者の資格を持つことが必須条件です。