高圧ガス製造保安責任者「乙種化学責任者」「乙種機械責任者」とは
今回は、高圧ガス製造保安責任者「乙種化学責任者」「乙種機械責任者」について紹介します。具体的な用途と試験の難易度、合格率などを解説するのでぜひ参考にしてみてください。
■乙種化学責任者とは
乙種化学責任者は、高圧ガス製造保安責任者のうちの一つです。石油コンビナートなどの高圧ガス製造事業所で保安業務を行うのに必要な資格になります。選任できる免状は、甲種資格と同様で保安技術管理者や保安主任者などに選任されます。ただし、保安技術管理者を選任された場合、高圧ガスの事業所が1日につき100万m3未満の処理能力がなければなりません。それ以上になる場合は、甲種化学責任者か甲種機械責任者の資格が必要です。
乙種化学責任者の合格率
2020年度の乙種化学責任者の合格率は、受験者数2,199人に対して合格者817人で『37.2%』です。
乙種化学責任者の資格取得方法
乙種化学責任者になる方法には2つあります。
1.国家試験:11月に実施される国家試験で3科目すべてを合格する方法。
2.講習・検定二科目+国家資格一科目:
毎年4〜5月に実施される講習(3日間)を受講し、5月に実施される学識・保安管理技術の検定試験に合格。さらに、11月に実施される国家試験で法令だけ合格。
上記の3つをクリアすると晴れて資格取得になります。
以上から2つのルートから乙種化学責任者になれるのです。
乙種化学責任者の難易度
乙種化学責任者の試験では、「法令」「保安管理技術」「学識」の択一式です。
化学の知識を幅広く理解し、実践で役立つ基本的な知識が必要になるため、高校卒業レベルの物理・化学の理解ができなければなりません。
■乙種機械責任者とは
乙種機械責任者は、高圧ガス製造保安責任者のうちの一つです。石油コンビナートなどの高圧ガス製造事業所で保安業務を行うのに必要な資格になります。選任できる免状は、乙種化学責任者と同様で保安技術管理者や保安主任者などが選任可能です。
乙種機械責任者の合格率
2020年度の乙種機械責任者の合格率は、受験者数4,095人に対して合格者1,295人で『31.6%』です。
乙種機械責任者の資格取得方法
乙種機械責任者になる方法には2つあります。
1.国家試験:11月に実施される国家試験で3科目すべてを合格する方法。
2.講習・検定二科目+国家資格一科目
毎年4〜5月に実施される講習(3日間)を受講。
5月に実施される学識・保安管理技術の検定試験に合格。
11月に実施される国家試験で法令だけ合格。
上記の3つをクリアすると晴れて資格取得になります。
以上から2つのルートから乙種機械責任者になれるのです。
乙種機械責任者の難易度
乙種機械責任者の試験では、乙種化学責任者と同様で「法令」「保安管理技術」「学識」の択一式です。
1の資格取得ルートであれば、
法令(20問:60分)
高圧ガス法に係る法令
保安管理技術(15問:90分)
高圧ガスの製造に必要な機械に関する通常の保安管理の技術
学識(15問:120分)
高圧ガスの製造に必要な高度の機械工学
すべて択一式のマーク問題ですが、高圧ガス資格の中で2番目に合格率が低く、甲種の次に難しいといわれているのでしっかりと勉強はする必要があります。
■まとめ
今回は、高圧ガス製造保安責任者「乙種化学責任者」「乙種機械責任者」について紹介します。
「乙種化学責任者」と「乙種機械責任者」は、甲種資格と同様で選任される免状はすべての製造に関する保安者が適用される資格です。
すべての保安業務に選任できることもあって人気な資格の一つとされていますが、その分難易度も高くなっています。
しっかりと過去問と問題の理解、復習を怠らずに合格に向けて試験を受けましょう。